丹後ちりめん −10−

丹後縮緬と需要の状況(1)


丹後縮緬は従来、機屋(はたや)糸仲、飛脚、京問屋の四者で成立していた。其の中心は勿論機屋であり、他のものは皆機屋に附随した仕事である。いづれも、藩庁管督の下に営業し、年行司、及び総代役があって諸般の行事の管理取締を行った。
機屋は繰撚、織練等専ら製造のみに従事し、糸仲は糸仲買商人で、機屋に原糸を供給する仕事である。
飛脚は、機屋の製品を取纒めて京都の問屋へ輸送し、代金の取立、又は其の他取引上の用を弁するものであり、京問屋は委託販売である。
以上のような分業の方法によって丹後縮緬は販売されていったが、たまたま世の中が不景気になって需要が減ると、生産を制限するため休機といって、業者が一せいに製造を停止する方法で需要を調節した。

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