丹後ちりめん −82−

岩滝各区の機業 石田の機業(5)


所で、知事の変節を知ると同時に丹後縮緬同業組合の世論も追々変化し、賛否の調査をした。過半数の反対者が出たために、津原組合長を代議士から引退させ、長田桃蔵を丹後地区から代議士に当選させることになった。思うに、これは強制法による同業組合法の行過ぎに対し、自由制度の勝利となったものだと当時革正会員は喜んでいた。
一方、津原武等多年に亘る努力も相当のもので、京都市に於ける四大商店(丸紅商店、市田商店、安藤商店、吉田忠商店)デパート等には国練に賛成するところ迄宣伝が行き渡っていた。
また、室町筋1帯の商人、殊に京都商工会々頭稲垣の実弟稲垣庄三郎、阿保宗一、松本京都精練組長等の著しい反対同盟の人々の有力な運動に先手を打ち、不買同盟を未然に防ぎ、丹後縮緬同業組合法の行過ぎを修正させたのである。
そして、同業組合法案は政友会によって撤廃された。

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