岩滝の産業 61
ー 林 業 ー
造林思想の興隆


明治37年・38年戦役後、郡内の各町村、部落、其の他競って戦捷記念林を造成したことが、一般に林業思想を喚起する気運を作った。
殊に明治41年(1908)京都府が上宮津村字浮橋(現宮津市)に全面積47町歩、造林面積42町歩の模範林造成に着手し、大正3年(1914)完成したことは、著しく郡民の林業思想を啓発した。
与謝郡農会は之と前後して樹苗圃を設置し、町村其他公共団体に無償或いは実費で樹苗の配布を行った。
大正3年、与謝郡は11ケ年計画で樹苗圃を経営し、町村、其の他の公共団体に対して樹苗の無償配布を行ない或いは郡費で林業技手をおき、実地指導に当らせ、あるいは町村の樹苗圃経営、公有林整理、人工造林の開発等に対して郡費を以て補助金を交付して其の発達を促進し、又模範林を造成して其の範を示す等、頗る造林の奨励に努力した。
大正10年には郡内全町村に亘り公有林野の整理、並びに其の管理区分施行案の完成を企図したことは官行造林の設定と相俟って斯業発展の有力な原動力となった。

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