岩滝の産業 77
ー 商 業 ー
岩滝の商業「立命館大学人文科学研究所紀要」−1−


5.「立命館大学人文科学研究所紀要」は
岩滝町において商業の発展しない理由を次の如く見ている。
 
イ.過去における交通上の要衝の地位を失ったこと。
岩滝町の中心地は宮津線岩滝口駅(宮津市)から約2粁離れたところにある。
従って、岩滝町の東西にある旧府中村、旧吉津村(宮津市)はじめ、橋北地方(一部は宮津市に合併した旧村)と、伊根町の顧客は交通機関、殊に海上輸送のきく、しかも岩滝より大きな商業の町、宮津、舞鶴に吸引され、従って町外の者で岩滝で買物をするのは、中郡の旧五十河村の東部の部落、旧三重村の森本(いづれも大宮町に合併)の地域の者が、薪炭、野菜を岩滝に運んで来た序に買物をして帰る程度であるが、この両村も大宮町と合併した今日、大宮町の中心口大野との結びつきが、緊密いなるだろうから多くを期待することは無理であろう。従って、岩滝町の商圏は殆んど、地元岩滝町の範囲である。
ロ.商業圏が狭く、購買力の弱いこと。
 
ハ.商業上の古い習慣から抜け切れぬこと。
顧客が地元民であるための窮屈さと、地方掛売が多く、その回収率も悪くなり易く、融資の必要も起き、その利息及び交通不便のために運賃がかさみ、商品の価格を上げ消費者の負担が重くなる。
 
ニ.京都との直接取引と他都市からの進出
機業の関係で京都との取引が多く、従って京都との往来が頻繁である。そんなところから高級品は京都で求めることが多い。
 
その他、福知山(雑貨)名古屋(綿製品)宮津(婦人用服地)の商人が多い時には月に4、5回、少くとも年40回程度、1回2日ほど、殆んど定期的に公会堂で又は個人の宅を借りて営業をする。

前へ 目次 次へ